Quantcast
Channel: JF3DRIの気ままな出来事
Viewing all 300 articles
Browse latest View live

IC-575D 送受不能

$
0
0

575_00

IC-575D時々送受信できるがダメな場合が多いとのことでお預かりしました。当方で電源を入れたところ、全く送受信できません。

575_01

RF YGRユニットを調べていくと 1st Localである61.44MHzの信号が途絶えています
575_02PLLユニットを分解します。配線が混んでいて結構難しいです。

575_05

配線図は、これ。リファレンスは正常発振しているので、その信号を2逓倍するどこかが故障していると判断できます。

575_03

トランジスターの電圧は、全く問題無いので、基板を拡大鏡で細かく調べたところ・・・・見つけました。半田クラックです。
再半田することで、元気な信号が出てきました。表面には、発熱する部品は無く、単なるジャンパー線が付いているだけなので、その線の半田上げが悪かった可能性が高いです。

575_04

照明ランプ切れのため、LED化を実施しました。手順などは、前々回のIC-275と同一でシールドが入っているので厄介です。

その他、リファレンス周波数、キャリアポイント、出力など一通りチェックし、筐体をクリーニングして完了としました。

IC-1271 出力ふらつき、レピーターアクセスできず

$
0
0

1271_00

ICOM IC-1271 1200MHz帯オールモード機、初顔です。
症状は、出力がふらつく、リピーターアクセスができる時とできない時があるということでお預かりしました。

1271_01

非常にきれいな個体で全面パネルにも、内部にもホコリ一つありません。メーターの照明ランプは切れてますね、LED化しておきましょう。

1271_02

まずは、出力がふらつくことから取り掛かります。ドライバーの柄でファイナルユニットを軽く叩くと、出力が変動します。これは、半田不良では無いかと・・・。
しかし決定打の感触がありません。
(まるで熟練者がやる打検検査)

1271_03

ようやく、怪しいところを突き止めました。同軸リレーです。

1271_04

1271_05

内部を開けて見ると・・・。やはり、接点が相当傷んでました。たかが、10W出力なのですがこれだけ接点が劣化するのに驚きを隠せません。接触抵抗がじわじわ上昇して行ったのと1200MHzという高周波のためでしょうか・・・。HF帯ならキロワットを開閉できる感触のリレーなのですが。

接点を丁重に研磨することで、出力のふらつきは無くなりました。メーカーへ修理を出すと「同軸リレー交換、部品代15,000円」とかびっくりするような請求書が届くと思われます。

1271_06

次にレピーターアクセスが不能な件。88.5Hzのトーンが発生していません。当個体にはオプションの「トーンスケルチユニットUT-15」が装着されており、取説を読んだところ、このオプションを入れると、ここから発生するトーンが優先して使われるようになります。

1271_10

オーナー様と相談の結果、トーンスケルチユニットは取り外し、元から内蔵されているトーンを使う方針で修理を進めることとしました。要するに、このユニットが壊れているってことです。配線図も無く、使っているICが特殊で修理不能なためです。

11271_09

取り外すに当って、元から付いているジャンパーをメイン基板に付ける必要があります。オーナー様は、もう一台、修理用の予備機をお持ちだったので、そこから拝借し送付していただきました。

1271_07

ちなみに、内蔵してあるトーンエンコーダーからはこんな波形の信号が出てきます。これをFMに重畳するとアナログレピーターが開くということです。(階段状のキタナイ波形ですがww)

1271_11

その他、リファレンスの再調整。1200MHzで3kHzと結構なズレがありました。この基板までアクセスするのは弁当箱2段重ねになっているのでロジックユニットも外す必要があり、結構厄介です。

1271_12

このシリーズ最大の難点であるリチウム電池も3.3Vと申し分無い電圧があるので、まだまだ物忘れすることは無いでしょう。

その他、メーター照明LED化、エージング等を実施し問題無いことを確認し完了としました。

TS-120S, VFO-120 整備

$
0
0

120_00_2

TS-120S, VFO-120の整備依頼で、お預かりしました。

・周波数ドリフト (QRH) がある。 (両方とも)
・VFO-120でスプリットすると1.5kHzズレする。
・CWフィルターの取り付け。
・その他、各調整、チェック依頼


まずはドリフトから診てみます。

120_01

120_02


冷えた室内(気温15℃台)で電源スイッチを入れ、そのまま1.5時間放置してみました。
内蔵のカウンター(カウンター自体のリファレンスも動くので100%正確とは言えませんが)で見たところ、 -700Hz 周波数が落ちました。(室温は21℃に上昇)
最近の無線機と比較すると「大変なQRHを起こしている!!」と感じられると思いますが、TS-120Sの仕様

[  電源ON 1分から1時間まで最大1kHz, その後30分当たり100Hz以内  ]

となっており、仕様上のスペックに入っています。時間経過後の100Hz以内も大丈夫です。これはアナログ式VFO (LC発振器) のため、これ以上の精度を出すのは不可能に近いのです。

7MHzあたりで

「あなたの無線機は100Hzズレました。修理された方が良いですよ !」

なんてイヤミ言われたら・・・。

「私の無線機にはQRHする機能があるのです!!  すごいでしょう !」

と自信を持って返答しましょう。

実際に「10Hzズレていると言われました、故障していると思いますので修理してください」なんていうナンセンスコールが時々あります。QRHというものが死語となり、おまけに1Hz単位までデジタル表示になってしまっているんで、そう感じるものと思いますが、自分の無線機の安定度/周波数確度をマニュアルで確かめてください。

100万円するロレックスのゼンマイ式腕時計より、1000円で売ってるオモチャのクオーツ式時計のほうが時刻を刻む精度が高いのと同じです。だからと言って、ロレックスがダメとは誰も言わないでしょう。

120_03

120_04


VFO-120、確かにRITがゼロ点より大きくズレてしまってます。この調整は、写真の半固定VRで修正することができます。この半固定抵抗が接触不良を起こしていたのが原因でした。

120_05120_06

同梱いただいた、CWフィルターを取り付けます。なお、装着するとコネクターを刺す位置の変更が必要となります。

その他、本体RIT VRのガリ、キャリアバランス、キャリアポイントなど再調整し完了としました。ただ、CWモードでALCの振れが少ないのではないかとの指摘もあり、いろいろとチェックしたのですが、決定的な原因はつかめず、定格パワーは出ているので問題無しと判断致しました。

IC-551, MX-6Z 修理

$
0
0

551_00_2

アイコム IC-551 と ミズホMX-6Z 動作しないとのことでお預かりしました。
まずはIC-551から・・・。

551_01

VCOアンロックです。でたらめなスペクトラム。当機種は、トリマーなど無く、調整する箇所がありません。十数時間かけて、PLL, PLL LPF, プログラマルデバイダーを調べたのですが、どうしても原因特定できません

551_02

そこで、オーナー様と相談の結果、ジャンクのIC-551をオークションで落札し、移植手術をすることとしました。

551_03

まずは、ドナーからPLL基板を外して取り付けようとしたのですが、配線のコネクター位置が異なりだめです。

ロットによって基板が異なっているのです。

551_04

CPUが載ったコントロール基板ごと交換することにしました。取り外すのはかなりやっかい・・・。

551_05

この基板もバージョンによって異なっていました。左がドナーからの、右がオーナー様の分です。どうやら、PLL基板とセットになっているようです。

551_06

両方交換することでPLLがロックして正常となりました。

移植手術しようと思ってオークションで落札したものの、同一機種なのに使えないということが起こりえます。

24時間エージング、キャリアポイント、リファレンス等をチェックし問題ないことを確認し完了としました。

<MX-6Z>

Mx6_00

調べたところ、B BANDは正常ですが A BANDが何かおかしいことがわかりました。

Mx6_01

そこで、いろいろ調べているとA BANDの周波数可変範囲が極端に広いことが判明。なんと6MHzも変化しているのです。

Mx6_02

VXOを採用していますが、A BANDの水晶が不良でVXOではなく、LC発振器になってしまっているのが原因でした。

VXO水晶の入手は当方で困難なため、オーナー様で探していただくしか方法はありません。

Mx6_03

その他、再調整をして完了としました。

FT-102 多機能不全

$
0
0

しばらく更新に間があいてしまい、申し訳ありません。
修理不能機だったり、そして今回のが思いのほか時間を費やしてしまったのが原因です・・・と言い訳。

102_00

FT-102 の修理依頼があり、お預かりしました。受信ができなく、またヒータースイッチを入れるだけでヒューズが飛ぶとのことです。これまで何台も修理しているので、簡単に終わると考えていたのだけど、ところがどっこい2週間を費やすこととなってしまいました。

<目視検査 24V系電源NG>

102_01

102_02


裏蓋を開けたところ、焼けたニオイがするのでイヌになって臭覚と視覚で入念に調査。基板が焼け、コンデンサが飛び出しているのを発見しました。ここは受信系の24V電源と、送信時カットオフする役割を担っている部分です。

ダイオード、トランジスターはショート、電解コンデンサはオープン状態でした。ACが受信系に流れたので、これはヤバイかもと、この系統を全て調べましたが大丈夫でした。

同等品に交換することで受信部は働くことを確認。10時間程度エージングしてみましたが、異常な発熱はなく再発することもありませんでした。

<リレー交換>

102_03

受信がやはり不安定。これは、この機種の持病みたいなもんですね。シャフト下は接点洗浄、その他は同等品に交換することで完治しました。
※過去記事に何度も書いてます。



<バンドスイッチ接点洗浄、VRガリ対応>

102_04

バンドスイッチ接触不良があり洗浄。真っ黒い汚れがありました。


<ヒューズが飛ぶ>

102_05

過去の前例からファイナルのバイアス電圧が上がってしまっているのでは?? とテスターで調べたところ問題ありません。ということで、ヒータースイッチを入れてみたところ、30分ほどするとヒューズが飛びました。飛んだ後、新しいヒューズを入れヒータースイッチを切ったままバイアス電圧を測定すると-30V程度しかありません。
やはり、マイラーコンデンサの絶縁不良でした。

<これで完了ではなかった>

102_06

TUNEモードで、180W (も)出るし、これで完了。というこで最終チェックとしてマイクを繋いでSSBで喋ってみると20W程度しか出ません。ALCも振れません・・・・

ここから4日間悩むことに・・・。


102_07

SSB送信系信号の流れをイチから全てチェックしていったところ、455kHzのセラミックフィルターの通過損失が10dB以上あり、ここで信号が弱くなっていることをようやく突き止めました。代替品の入手は困難です。さて、どうしようか? せっかくここまでやったのになんとかならないか????


102_08

穴が空くほど眺めた配線図 8MHzのX'tal Filter通過後にATTが入っていることに目を付けました。

「このATTをパスすればレベルが上がる!!」

Cでパスしたところ、まだレベル不足ですが100Wは出るのでなんとか使えるレベルだと判断しました。


<その他>

102_09

28MHzパワーダウンするようになっていたのでSg電圧切替リレーを動作しなくするために茶色の線をカット。
また、WARCバンド送信開放も実施し、完璧ではありませんが完了としました。


はっきり言って 「もう、疲れたよパトラッシュ。」
これだけ時間がかかったからと、お代金を多く請求することもできず・・・。

あけましておめでとうございます

$
0
0

Shinmenn_4

今年もどうぞよろしくお願いします。 JF3DRI

ワンチップマイコンPICに足をつっこむ

$
0
0

Cnt_01
ひさびさの修理記事ではない書き込みです。
aliexpressでDIY Kits RF 1Hz-50MHz Crystal Oscillator Frequency Counter Meter Digital LED tester meterなるものが安価に販売されているので、購入してみた。これは秋月電子で販売されているものと全く同じようです。30分ほどで組み立てて水晶を入れてみると、一発で動作しました。

Cnt_02

周波数カウンターとしても使えます。しかし、プリアンプが付いていないので別基板で自作。測定してみると、70MHz程度までカウントしました。


Cnt_00

Pic


このキットはPIC16F628Aが使われており、意を決してプログラミングに挑戦してみることに。60歳も間際なアタマの硬いワタシにできるもんやらと・・・。

Pickit3のクローンを購入、MPLAB IDEをダウンロードし動かせてみました。

このキットはDL4YHFが開発したプログラムが搭載されていることが分かっており、それを6桁に変更したF8FIIへと、さらにゼロブランキングができるようにするのが目的です。

Counter6

アセンブラーと格闘すること数日。Facebookで詳しい方とやりとりしてようやくゼロブランキングできようになりました。
50回ぐらいは書き込みしたでしょうか・・・。

※(注意)右のコーディングは誤っています。


それで最終的にやりたかったのはコレ、うまくいきました。

TS-780 2台修理

$
0
0

780_00

TRIO TS-780 2台の修理依頼です。1台は、センターメーターが動かない、もう一台は送信が出来ない、モードスイッチがぐらぐらということでお預かりしました。

<1台目>

Ts780_02

センターメーターが動かない・・・しかし、FMの受信は正常で十分な感度もあります。テスターで当たって見ても電圧は正常。メーターアンプのFET (2SK192A)が不良であることも考えられるので、交換してみましたが問題ありません

780_01

780_02

スケルチも正常なので、セラミックディスクリミネーターか、その前のIFTが不良であるしか考えられず、部品入手困難なため、回路を眺めたところダイオードでリミッターを掛けてあるの外して、メーターの振れを良くする作戦としました。

結果は、写真の通り少し振れが少ないですがセンターがわかるようになり、これでご勘弁いただくことにしました。

<2台目>

780_03

780_04

当機種は、メモリーバックアップに乾電池が使ってあり、その液漏れが非常に多く発生する機種で、ごたぶんに漏れず電池ボックスを交換してありました。しかし、漏れ出た腐食性の液体をきっちりと取り除いていなかったせいで、天板の裏と基板に腐食が回っていました。

あと、これを掃除し処理している時に、腐食した電池ボックスのカケラが転がり出てきました。どうやら、このカケラが回路のどこかをショートさせて送信できなくしていたようで、きれいにしたところ送信が問題なくできるようになりました。

780_05

モードスイッチがぐらぐら状態。取り付けナットが緩んでいて、締め直しを実施。当機種のギミックであるFM CHにするとメインダイヤルがクリック感を持つ機構も絡んでいて、結構難しい作業でした。

<共通: Fズレ調整など>

780_07

まずはPLLユニットの10.24MHz±10Hzを合わせる作業。2台とも結構ズレがありました。

Ts780_12

特に2台目は、水晶の特性が経年劣化で変化し、トリマーで調整しきれなかったため、トリマーと並列に抱かせてあるコンデンサーを除去することでようやく合わせ込むことができました。

780_06

780_08

430MHz帯のリファレンスも再調整。また、IF基板に付いている41.560MHz合わせのトリマーも大幅ズレがありました。このトリマーは非常にクリチカルで、写真に写っているものでは、先端の金属が触れるだけでズレするので、セラミック製の調整ドライバーでないと合わせ込みが難しいです。

その他、受信系のIFTも結構なズレがあり、調整することで、ずいぶんと感度がよくなりました。


TS-120S, TS-120V 修理

$
0
0

120_00

先に修理したオーナー様からのもので、TS-120SCWの送受オフセットが1500Hzぐらいとなって交信できない、もう一台も TS-120VハイバンドでALCが振り切れてしまうとの事でお預かりしました。

<TS-120S>

120_04

前回の修理で見逃していたようです。
CWの受信では800Hz程度の音が出たので、これで問題無いと判断していたのですが、実際は送信と受信が1500Hzのオフセットとなってしまってました。
サービスマニュアルに従ってキャリアポイントをきっちりと合わせてもダメです。キャリアは800Hzオフセットしているのになぜ1500Hzとなるのか???? 

イチから回路を追って、また各部のCWでの送信・受信でのオフセットがどこで発生しているのかを入念に調べたところようやく、突き止めました。VFOの発振周波数自体をズラせていたのです。

原因が分かったのですが、その調整方法がサービスマニュアルには全く書かれていません。            おっかしいなぁ~~

困った時はググる先生にお尋ね。ようやく、海外のサイトでそれらしき記事があり解決しました。    (調整箇所はとりあえず極秘事項としておきます)

という訳で、こちらは解決しました。

<TS-120V>

14/21/28MHzでPTTを押すとALCが振り切れます。USB/LSBでも同じ。そしてパワー計が振れるのです。うーん、これはおかしい症状だと、スペアナでその出力が何であるのか調べると、なんとどのバンドであろうが27MHz帯で10Wドカーンと出ていました。

要するに、異常発振してしまってるっとことです。

120_03

ファイナル部やら色々と調べたところ、バンドスイッチのウェハーに手を近づけるとふらふらと発振周波数やら出力が変化します。ハンダクラックでも発生しているのかと叩いたり押したりしているうちに、バンドスイッチ自体を触るととまったり、また発振したりすることを突き止めました

なんと!!バンドスイッチの接触不良で発振を起こしていたのです。これは初めての症状、こんなことあるのですね。

接点洗浄を行うことで、発振は収まり正常となりました。

120_01120_02


Sメーターランプが切れていたのでオーナー様の意向でLED化。その他、キャリアポイント、リファレンス周波数など一通りの調整を実施、24時間のエージングも実施し問題ないことを確認して完了としました。

FT-901E, FT-101ZSD 修理/整備

$
0
0

901_00

表題の通り、FT-901E と FT-101ZSDの修理/整備依頼がありお預かりましました。まずは、FT-901E から。ヒータースイッチを入れるとヒューズが飛ぶとのこと。オーナー様は、内部をチェックされ、焼損している箇所を写真撮影して同梱いただきました。

FT-901E という機種はデジタル表示ユニット無しの100W機で、901発売当初の少ないロットで製造されたもののようで、ある意味、貴重なのかもしれませんね。

<FT-901E>

901_01

オーナー様が指摘してもらった基板で抵抗が焼損し、取り外されたようです。


901_03

配線図を見ると、ファイナル6146BのCgバイアスに関係しているものです。取り外したままだと、Cg=0Vなので過大電流が流れ、ヒューズが飛ぶということです。これが、焼損する理由/原因もスグにピンと来ました。


901_04

悪名高きYAESUブランドのキャラメル型マイカコンデンサーの絶縁不良。ドライバーの12BY7Aのプレートは約300V印加されており、このコンデンサを通ってバイアス回路に逆流し、抵抗が焼損したというカラクリ。6146Bカットオフ時は -120V となるので、420Vが常時加わっており、キビシイ条件であることは間違いないですが、YAESUの他機種も含め、この形のコンデンサは、ほぼ100%絶縁不良を起こすようです。


901_05

キャリアポイント、キャリアバランス、その他一連を調整、チェック。24時間エージングを実施、問題ないことを確認し、完了としました。


<FT-101ZSD>

101zsd_00

100W化されていません。ある意味、HF機の10Wモデルは珍です^^。

101zsd_01

トラッキングがズレていて送信と受信のピークが合わないとのこと。確かにズレており、再調整します。
その他、多数のVR, スイッチ類に接触不良があり、接点復活剤、接点洗浄を実施し、なんとかまともに動作するようになりました。


101zsd_04

エージングしていると、VFOが数百Hzズレ、また元に戻るという症状(QRH)を確認しました。まずはVFOのメカに注油したり、VFO供給電圧変動などを調べましたが問題ありません。

VFO内部となると少しやっかいです。


101zsd_03

そうこうしているうちに、RITを入れるとこの妙なQRHは無くなることを発見。RITを使わない時のバリキャプ電圧が不安定であることを突き止めました。(これを特定するに3日を費やしてしまった・・・)
RITゼロ点調整用の半固定VR接触不良と、RITスイッチ自体の接触不良が原因でした。


101zsd_05

マーカーの発振周波数も結構ズレがあり、その他一連の調整を実施し24時間エージングを行い問題ないことを確認、完了としました。

FTDX-401 パワーが出ない

$
0
0

Dx401_00

YAESU FTDX-401パワーが出ない、ヘッドフォンで聴くとハム音が気になるとのことでお預かりしました。

FT-401Dなどと違って、当機種は6KD6 x2を用い、入力560Wpep となっている元祖ハイパワー機です。当時、これを(正式に)使うには1アマを所持しており落成検査を受ける必要がありました。

Dx401_01

送信系を順に調べていくと、電圧等は正常。なのにドライブがかかりません。原因は、前のFT-901でも交換したYAESU ブランドのキャラメル型マイカコンデンサ、それも絶縁不良ではなく容量ヌケでした。100PF無ければならないのに4.2PFしかありません。この壊れ方は、初めてです。Mixerとドライブ段の結合用に使っているものでした。

これを交換することで200W出るようになりました。念のため、ドライブ段⇒ファイナルの同コンデンサも交換。

Dx401_02

電源用のシリコンダイオードもリード線の腐食が進んでいたので、交換しておきました。YAESUプランドのマイカと、ダイオードは機械的に交換しておくのがベターなようです。


ヘッドフォンで聴くと、確かにハム音があって聞きづらいです。スピーカーで聴いても多少は残っています。原因を考えてみました。

Dx401_2a

Dx401_2b

Dx401_03

まず、回路を追うと手持ちの配線図と違います。あれ・・・と思いながら、調べてみるとどうやら FT-400S のAF段と同じのようです。6BM8のSgにパスコンが入っていないのがハム音の原因ではないかとメボシを付けて、回路変更してみました。しかし同じ。
(右がFT-400, 左がFT-DX401)


次に、6BM8のグリッドに入っている結合コンデンサを外してもハム音は出たままです。

結局、原因は・・・

ACを扱うヒーター配線の実装方法(アースリターン)がまずく、ACがプレート電流と混ざってしまっている。

という結論となり、元から固有の特性であって対策は難しいという判断となりました。
オーディオアンプを組み立てた方は、ヒーター配線はツイストした線で行い、シャーシにACを流してはいけないというのが鉄則ですが、それが守られていないということです。

その他、多数のSW接触不良/VRガリ対策、トラッキング調整を実施し完了としました。
(オーナー様の意向により、洗浄は不要とのことでした。汚れもビンテージの味のウチってところでしょうか・・・)

FT-50, FV-50C 修理リストア

$
0
0

Ft50_00_3
YAESU FT-50,  FV-50Vの修理依頼です。SSBモードにすると音が出なくなるとのこと。

当機は、YAESUがSSB機を発売した黎明期の機種で、ホントウのビンテージ品です。FT-50は本体にVFOを持たずにバンドや周波数変更は、水晶を入れ替えて対応、水晶にVXOを掛けて数kHz動かすといったオトナの無線機です。

FV-50Cは外部VFOではなく、これがなければアマチュアバンドをカバーすることができません。

Ft50_01

Ft50_02


ホコリが結構溜まっていたので、まずは清掃から。外観共に、1967年発売という年代物ですが、程度は良好です。

Ft50_03

ファイナルは白黒TV用の水平出力管12B-B14を2本パラレルにしてあります。このタマを使ってあるトランシーバーは初めておめにかかります。プレート電圧が300V程度と低いので、プレートバリコンも受信用のを使ってました。

Ft50_04

さて、本題の修理に取り掛かります。SSBポジションにすると、BFO発振停止してしまいます。発振管のCg電圧がなぜだか+50Vにも・・・こんなことありえないです。
回路を必死で追っていくと、ようやく発見。モードスイッチの接地すべきところのハンダが外れていました。
ガチャガチャ廻しているうちにその振動で疲労破壊したようです。修復し、これでSSBでも受信可能に。

Ft50_05

AF VRを絞り切っても、結構な音が出てきます。VRを廻しきってもゼロΩにならなく、これは接点復活剤でも対応不能でした。そこで、手持ちの物に交換しました。

その他のVRもガリオーム、スイッチ類の接触不良が酷く、対応してなんとか動作するようになりました。

Fv50_00

Fv50_02

とりあえず送受信はできるようになったのですがVFOが非常に不安定で、中身を見てみることとしました。シールドもしていないし、スイッチでコイルを切り替えて発振周波数を変更しています。・・・これでは、どうがんばっても安定度を得るのは不可能です

こちらもスイッチの接触不良とダイヤル照明ランプがつかない症状(これはDC動作させるとデフォルトのようですが)を改善しました。トラッキングもやりなおしましたが完全にできませんでした。

Fv50_03

VFO単体のスペクラムも、こんな感じで高調波が多数出ていてよくありません。LPFが入っていないので当然ですが・・・。
この時代のものは、こんなもんということで仕方ないですね。解決するにはDDSモジュールを使って作り変えるぐらいしか方法はなさそうです。

Ft50_07

Ft50_08

その他、スピーカーにビビリがあり、交換したかったのですが、同じ形状のものがすぐには見つからず、時間をかけて探すしかなさそうです。

フィルターの切れも甘く、高音のQRMがある音ですが、これもこの時代を満喫する要素と思っていただくしかなさそうです。あと、10W機ですが、40W近く出てきます。パワーだけはガッチリ、YAESUさんの無線機は、こういうのが多いですね。

リニアアンプ自爆スイッチ

$
0
0

Jibakuリニアアンプの自爆スイッチなんて記事を書いてはいないので、なぜこんな検索フレーズが出るのか不明。

オーバーパワーがバレた時、証拠隠滅のために、自爆する機能が付いたリニアアンプが必要だとか??

自ら自爆しないようにね。

FT-736MX整備

$
0
0

736_00

YAESU FT-736MX 50/144/430/1200MHzフル装備の25W機です。Fズレがある、144MHz SSBで長時間喋ると送信音が歪むメーター照明のLED化と明るくして欲しい、その他各部の再調整の依頼でお預かりしました。

736_01

まずはFズレから。このTCXOがリファレンスになっており、430MHzで1.1KHz, 1200MHzで3kHz程度のズレがありました。調整は非常にクリチカルで、数Hz以内に合わせないとダメなようです。いくいらTCXOでも、1200MHzだとドンピシャに合わせても、温度/湿度の影響を受けるのは否めないようです。

736_02

736_03

次にLED化を行おうとして、全面パネルをはずすと両面テープで貼り付けてあった基板が剥がれ落ちぶらぶら状態。これでは他とショートする可能性もあるので、写真のようにして対応しました。この基板はボイスユニットのようです。

736_04

736_05

先般FT-757でも実施しましたが、横向きの光を利用して照らしているため、LEDの加工を実施しました。また、“明るく”とのことなので、高輝度LED最大の電流を流すよう、電流制限抵抗を調節しました。

736_06

明るくはなったものの、下から照らしているため、これ以上は無理のようです。

736_09

テストを行っている時、音声VRを上げるとある一定の音量以上でが歪む現象に遭遇しました。AF基板を叩くと、ビンビンとなってハウリングを起こしているような状態です。

原因はハンダ付け不良でした。微妙に接触していて、スピーカからの音で接触抵抗が変化するからだったと推定されます。

736_07

50MHz ユニット。
受信はOKですが送信が4W程度しか出ません。再調整すねことで10W出るようになりました。

736_08

1200MHz ユニット。
こちらも5W程度しかでません。調整のやりなおしで10W出るようになりました。

この機種は経年変化で結構ズレるようです。

144MHz SSBで音声が歪む現象はエージングして調べたのですが、結局再現せず不明でした。144MHzのみとなるとパワーモジュールの不良が疑われ、入手/交換は絶望的なので様子を見ていたたくこととしました。

またこの機種で多くある電源ユニットの電解コンデンサ液漏れは、販売店で実施してもらったとのことでした。

これで完了としました。

DAIWA LA-2065R 144MHzリニアアンプ修理

$
0
0

La_00

DAIWAの144MHz リニア、LA-2065Rの修理依頼です。プリアンプの動作が不安定、音質が歪っぽいとのことでお預かりしました。

La_01

オーナー様からも指摘が有ったのですが、リレーの接点不良です。医者が、横になってお腹を出してと言って、触診するのと同じ要領でリレーを押したりトントンしたりすると感度が変化します。

La_02

代替品はありません。接点洗浄することにしました。
このタイプのリレーは、どうしても経年劣化しますね。今のは、不活性ガスを入れて密封しているようですが。
接点がサイドに有って、磨きにくいのですがなんとか復活させることができました。

La_03

組み立てて、これで完了・・・と思ってテストしていると、SSBモードのキャリコンディレーが働きません。基板を入念に調べると・・・

電解コンデンサの液漏れを発見しました。

La_04

他もやばそうだったので、全ての電解コンデンサを交換することにしました。

SSBの歪は、バイアスが少ないようだったのでを少し多めに設定してみました。また、入出力のマッチングトリマーも再調整実施。モニターしてみましたが、大きく歪んだ音ではありません。もともと、2SC3147はFM用の石なのでこんなものかもしれません。

数時間のエージングを実施、5分程度の連続送信数回で問題ないことを確認し、完了としました。


FT-1011 送信できない

$
0
0

990_00

YAESU FT-1011 誘導雷があり、受信ができるところまで修復したが、送信ができないとのことでお預かりしました。誘導雷に当たった機種は、お受けしない方針ですが受信ができるとのことだったのでなんとかなりそうという判断でお受けしました。

990_01

当機種は初めてで、何台も修理している FT-1021X と同等なんだろうと思っていたのですが、基板がプラグイン式になっており、全くの別物です。どちらかと言えばFT-1000MPに近い感触です。

990_02

診断するとICが流れるので、ファイナル部は壊れていないと見当を付け、その検証のため、LPF部の前から出力を取り出してパワー計、ダミーロードを接続してみると、正常に出力されるので、ファイナル以降に問題があると判断できました。


990_06

次に通るLPF部に問題があるのは確実です。この状態で、動作させ、LPF切り替えリレーが動作するか診てみると、動作しません。ここで出力がブロックされていることを確認。


990_04

リレーの駆動回路を調べてみると、バンドデータ(BCDコード)は正常に届いているのに、リレーが動かない・・・BCD to Dicimalデコーダ4028とリレードライバーが不良になっていることをテスターで突き止めました。



交換後のバンド別リレー動作確認を兼ねて、動画撮影してみました。バンドスイッチと共に、リレーがカチカチと正常に動き出したことがおわかりかと思います。

しかし・・・まだパワーが出ません。LPF通った以降にも、まだ不具合が残っています。

990_05

入念に調べたところ、送受切り替えリレーが働いておらず、リレードライバーQ6001が不良であることを確認し、交換しました。しかし、まだダメです。リレーが動きません。
またまた慎重に調べたところ、リレーのサージ吸収ダイオードD6006がショートモードで破壊されており、これも交換することでようやくパワーが出て来るようになりました。


990_07

オーナー様は、送受切り替えリレーとSWR検出ダイオードを交換したとのことなので、誘導雷でこの基板内のそこらじゅうの部品が破壊されたことになります。

プラグイン式なので細かい調整はできませんでしたが、各バンド毎に送受問題無いことを確かめ、完了としました。

FT-221 修理、複雑な回路だった

$
0
0

221_00

YAESU FT-221古い2mオールモード機です。症状として・・・。

  1.送信不可。
  2.FMスケルチ効かず。
  3.ダイヤル照明切れ。


とのことでお預かりしました。

<送信不可>

221_01

数時間に渡って、ずいぶんあちこち調べたところ、モードスイッチを切り替える際に一瞬だけパワーが出ることを発見。なんのことは無い、モードスイッチの接触不良でした。
理由が分かれば簡単なんだけど、発見するのが大変なんですよね、修理って。


<FMスケルチ効かず>

221_04

当機種はプラグイン式基板になっていて、ピンポイントでの不良部品特定を実施するにはエキステンダーボードが必要です。入手できないので、スケルチに関するトランジスターを交換してみることにしました。
運良く、2つのTrを交換することでスケルチが効くようになりました。


<ダイヤル照明のLED化>

221_02

221_03

一度交換してあったのですが、また切れてそのまま浮いた状態になってました。電球の取り付けゴムも無くなっており、考えた結果、アース側をシャーシから取ることとし、タマゴラグを近くのビスで固定し、LEDのマイナス側をそこに接続する方法で対応しました。これも結構めんどうな作業でした。併せて、メーターの電球もLED化を実施。

終わりではなかった。

10分に一回程度PLLがアンロックします。当機種はアンロックすると、メーター照明ランプがチカチカとフラッシュするしくみになっていて、ブチブチ音と共に時々アンロック、元に戻るのくりかえしが発生しました。

221_07

PLL回路をサービスマニュアルどおりに調整しても治りません。PLL回路を眺めると、PUT(Programmable Unijunction Transistor)が使ってあり、その目的も含めて、まる1日考えることに・・・・。PDとか分周の入ったPLL ICを使っていないのでよけいややこしい。

221_05

ようやく気がついたのは、バリキャプの電圧を変えて144MHzから146MHzまでの4バンド分割共振点を調整していること。サービスマニュアルには、ここを受信最大に調整しろとしか書かれていません。このチューニング電圧がPLLユニットにも来ていたということで、これを調整することで難なくロックしました。
(この調整がズレると受信感度低下と共にPLLロックしなくなってしまう)


再調整することで、ようやく安定するようになりました。


<おまけ>

221_06

マイクゲインのとこが2連VRに変更され、TRIOのTS-700と思われるツマミが付いていました。これなにか??? と触ってみるとパワーコントロールになっていました。
詳しい回路は追ってませんが、こんなModsができるのですね。

FT-102 いつもの故障では無かった

$
0
0

102_00

FT-102何台も修理しているので、楽勝だと考えていたのですが思いの外手こずりました。故障依頼内容は下記の通り。

 ① 各バンドメインダイヤル回し低い周波数側で発振停止する。
 ② 感度が悪い。
 ③ 周波数ズレがある。


まずは①から。

確かに、どのバンドも低い側で発振停止し、デジタル表示が消えて受信も送信もできなくなってしまいます。まず、疑ったのはVFOそのものがバリコンの接触不良が起こって、停止するのではないかと・・・。

VFOの出力を取り出して単独で診ると、5.5~5.0MHz正常発振しており問題ありません。では何か??? 特定のバンドだけなら、当機種はPLLを使っているのでそのバンドのVCOアンロックが考えられますが、全バンドがアンロック???  はて???

102_01

周波数構成図を見ると、丸で囲ったBPFが怪しいとメボシを付けました。ここがズレると全バンドアンロックする可能性は大きいです。


102_02a

大当たりです。スペアナで診ると、低い周波数側で大きく信号レベルが下がって、BPFの特性がズレてました。平坦になるよう、再調整することで、正常にロックするようになりました。


②感度が悪い。
102_01aこれまで何台も交換してきたリレーをまずは疑ったのですが、既に交換されており調べたところ接触不良は無く、問題ありません。このRFユニット以降に問題がありそうです。

102_03

RFユニット以降はIFユニットです。まずは、IFT関係をざっと再調整してみました。少しは良くなりましたが、まだ感度は十分に上がりません。

そうこうしているうちに搭載してあるCW ナローフィルターを通すと、ガンと感度が上がることに気が付きました。


102_02

ナローフィルターを入れた信号通過経路は青色、通常は赤です。となると、矢印で示したスイッチングダイオード(ショットキーバリアダイオードが使われている)が怪しいと考えらます。1SS97はもう入手困難ですが、販売店を見つけ、手配/交換してみましたが、大きな変化無し。

102_04

うーん、これは何だろう??? もう一度原点に帰ってIFTの調整をやってみたところ、コアが中に入りきってもピークが得られないものを発見。このIFTが不良となっていると判断しました。


さて、どうしようか? 前回やった苦肉の策が、ここでまた活きてきました。上記の配線図にあるATTをパスしてゲインを稼ぐことです。そもそも、ここにATTが入っていることが理解できません。強いていえばナローフィルターを通す時のロスを補正することでしょうかねぇ。

ATTをCでパスすることでIFゲインが上がり、十分な感度が得られるようになりました。

102_05

Fズレはリファレンス調整にて、その他WARCバンド開放されていなかったので開放処理、各箇所の再調整と動作確認、スイッチ類の洗浄、ガリオーム対応を実施し完了としました。

FT-301SとIC-371、整備と修理

$
0
0

301_00_2

YAESU FT-301S初にお目にかかります。YAESU初のオールソリッドステート機ですね。送信がうまくできない、受信もチェックして欲しいとのことでお預かりしました。

301_01

先般、修理したFT-221と筐体は同じ。そこにHFを詰め込んだというイメージです。プラグイン式になっており、こちらもエキステンダーボードが無ければ完全な調整はできません。


301_02

状況を調べてみると、回路は正常動作しており、受信最大点と送信最大点が異なるという症状でした。FT-101と同じくギロチンが付いており、トランジスター式であるがTUNEツマミでバンド別に合わせ込む必要があります。
写真の通り、トリマーが多数付いており、バンド毎の調整は結構めんどうでした。このトリマーだけではなく、裏面にも調整箇所があります。

トラッキングのやり直し、マーカー周波数の合わせ込み、キャリアポイントなど一連の調整を実施することで問題なく、10W出るようになりました。デュアルゲートMOS FET 独特のミキサーノイズ音ですが、感度も十分となりました。

371_00

ICOM IC-371ものすごく感度も悪く、出力もほんの少ししか出ないとのことです。チェックしたところ、確かにその通りでした。

371_01

送信も受信も同時にダメ」一番考えられるのは、ローカル発振器の出力レベルが落ちているのではないかとメボシを付けました。

スペアナでレベルを測定したところ、大当たり。-44dBmしかありません。


371_02

PLLユニットに問題があることは確実です。配線図と照らしあわせながら、ワンターンコイルを近づけて、360MHz台の局発レベルを探ると・・・ あれれ、-10dBmと高いレベルがあるではないですか!!


371_03

ここまで詰めると、配線の断線かハンダクラックしかないと確信。PLLユニットの基板を外してみると驚愕の事実が・・・。
「ハンダ付けされていない!!」

出荷検査をすり抜け30年間、接触だけで動作してきたのですね。基板面とこのハンダが外れたリード線の間の微妙な容量Cで360MHzが弱く通り抜けるのも高周波のイヤラシイところ。デジタル回路だと、完全に動作しませんから。

371_04

きちんとハンダ付けを行い、再度RF YGRユニットで局発レベルを見ると、ごらんの通りレベルがガンと上がり、同時に感度も送信も正常になりました。


371_05

オーナー様が懸念されていたリチウム電池ですが、まだ十分残っており、10年程度は大丈夫でしょう。


その他、メーターランプのLED化、一連の再調整を実施し、完了としました。

コノハ博士とミミちゃん助手

$
0
0

Kemono

コノハ博士とミミちゃん助手のペーパークラフトを作ってみた。
ムウミンさんの設計で、検索すればPDFでダウンロードできますので。
ただし、かなりな高難易度で5時間以上かかってしまいました。

あ、わからない方は無視でいいです。

Viewing all 300 articles
Browse latest View live